ガラス越しに、犬と猫が向かい合っている。家の中が混乱しないように、犬と猫はゾーニングしてある。
境目にあるのが、上下に分かれたドア。連結ロックを外すと、下半分を閉めたまま上半分だけ開く。ドアは閉めたい、でも風は通したい——その両方に答えた建具。
ガラス越しの対面と、屋上のドッグラン

■ガラス越しに[さくら]と[あい]がご対面。(2匹ともこっちを見てますけど。。。)家の中が混乱するのを避けるために、犬と猫はゾーニングしています。写真に写っているのは上下分割ドア。下だけ閉めるとドッグフェンスにもなる優れもの。
■Sakura and Ai come face to face through the glass. (Both of them are looking at us, though…) To avoid chaos in the house, dogs and cats are kept in separate zones. The photo shows a split door — closing only the lower half turns it into a dog gate.




■2階の洋室には屋上庭園(ドッグラン)が併設されています。そこで自由に走り回る5匹の犬達の様子を猫達はロフトにある窓越しに見ていたりします。
■The second-floor Western-style room has a rooftop garden (dog run) attached. From the window in the loft, the cats sometimes watch the five dogs running freely around out there.

■こんなふうにね。
■Just like this.
ディテール — ドアを閉めたまま、風を通す
ここから下は『ペットと暮らす住まいのデザイン 増補改訂版』(丸善出版、2021年)に収めた、この家の詳細図と解説です。図面を公開している理由はキャットウォークのページに書いています。
ドッグフェンスの2つの使われ方
ドッグフェンスには、家屋内において主に2つの使用形態がある。ひとつは、扉が存在しないオープンな場所を、飼い主の都合で、犬の立入禁止ゾーンに設定する場合に、ドッグフェンスを「新設」するものである。キッチンのドッグフェンスや階段に設ける落下防止のもの、玄関への飛び出し防止柵などがそれに該当する。もうひとつは、すでに建具が存在する場所で、ドアを閉めれば用は足りるのだが、換気や開放感を得るために開けっ放しにしたい場合に、ドッグフェンスをすでにある建具に「追加」する場合である。和室のふすまやリビングのドアなどがこれにあたるだろう。ふすまの間に腰高の板を挟んでフェンスにしている事例はよく見かける。リビングの開きドアにドッグフェンスを取り付ける事例もある。どちらにしても、みっともないことには変わりない。「ドアは閉めたいが風を通したい」というニーズに応えてデザインしたのが「ドッグフェンス兼用ドア」である。普通のドアのように用いることができるが、扉の連結ロックを外すと腰高部分を閉鎖したまま上部のみ開放することができる。
あまり見慣れない形状だが、夏季には風が入り、気持ちよく使われているようである。
ディテールのポイント
- 上下扉を連結させるために使うロックの形式には、いろいろな方法が考えられるが、故障や調整の少なさから、シンプルな「丸落とし鍵」がおすすめである。
- 閉めたときに上下扉の重なり合う小口部分には、きちんと「相決り(あいじゃくり)」の加工をしておいたほうがよい。
図面


図・文:廣瀬慶二『ペットと暮らす住まいのデザイン 増補改訂版』丸善出版、2021年
第3章「ペットと暮らす住まいのディテール」より「ドッグフェンス兼用ドア」
図から読める寸法
- ドア:幅W900 × 高さH2,000
- 上下の分割位置:床から1,200mm(腰高)
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